2018.06.07

戸建は築年数が古いと危ない?

スタッフからのお知らせ・日記


戸建は築年数が古いと危ない?

最近は古民家カフェなど、古い建物がオシャレとされる時代です。一般の方でも、古い戸建を購入し、好みにリノベーションして住む方が増えているようです。では、築年数が古い物件は危なくないのでしょうか。今回は、築年水が古い戸建のメリットやデメリットをまとめました。

1

■大切なのは建築確認済証の交付日

築年数が古いと心配になるのが地震の問題。
「新耐震基準」をクリアしているのは、交付日が「昭和56年6月1日」以降の住宅になります。住宅販売の広告の築年月に昭和56年6月1日以降と記載されていても、住宅が完成するまでには、在来工法の木造住宅なら数カ月かかることが一般的です。
そのため、「建築確認済証」の交付日は「築年月」よりもだいぶ前になります。
つまり、木造住宅の耐震性は「建築確認済証」の交付日が平成12年6月1日以降のものが高いことになります。また、建築確認済証は、家を建てた方に交付されるので、不動産会社を通じて確認してもらいましょう。

2

■築20年の戸建を購入するときの注意点

まず建物の状態を確認しましょう。築20年くらいの建物の劣化具合は、その物件により大きく差があります。築20年とは思えないくらい綺麗なままの物件もありますが、築30年超の物件と変わらないひどい状態の物件もあります。

《メリット》
・建物の価格が安くなり購入しやすい
・建物の価格の値下げが落ち着き、その後大幅な下落が少ない
・同じくらいの価格の築浅の中古物件より土地面積がやや広い

《デメリット》
・建物の劣化が心配
・購入後に、補修・補強・取替えなどのコストがかかる
・リフォーム業者選びが必要&面倒
・売主の瑕疵担保責任が無いことが多い

3

■築30年の戸建を購入するときの注意点

築30年だからといって、すぐに建て替えが必要というわけではありませんが、構造躯体の劣化がかなり進行している場合は、建て替えが必要になることも。事前にしっかり調べてから購入を検討しましょう。

《メリット》
・建物の価格がかなり安くなっている
・思い切り好みにリフォームしようと思える
・同じくらいの価格の築浅の中古物件より土地面積が広くなる
・今後大きな値下がりのリスクが少ない

《デメリット》
・建物に問題がないか心配
・リフォーム費用が負担になる
・リフォームしても構造躯体によっては無駄になることも
・リフォームの内容によっては建物を傷めることがある

4

■築40年の戸建を購入するときの注意点

築40年を超えた物件は価格面で安いですが、長く住もうという考えの方はすくないはず。補修やリノベーションにある程度の投資が必要になります。資金的に余裕がなくなることも。リノベーション工事を発注する時は、建物の状態を詳しく診てから詳細な見積りを出してもらいましょう。
地域や価格など、築年数以外の条件が同じようなものであれば、土地の面積が大きなものを購入すれば、十分な庭のある家に住めるという魅力的もあります。


《メリット》
・建物価格が0円か0円に近い場合がある
・古いだけに買主の好みにリノベーションしようと決心しやすい
・同じくらいの価格の築浅の中古物件より土地面積が広くなる
・今後大きな値下がりのリスクが少ない

《デメリット》
・建物の構造躯体や設備などに問題ないか心配
・建て替えやコストのかかる大幅な補修が必要になる
・リフォームしても構造躯体によっては無駄になることも
・リフォームの内容によっては建物を傷めることがある

やはり築年数が古い物件の最大のメリットは、新築や築浅の物件より価格が安いということではないでしょうか。同じような間取りや広さの新築物件と比較してみても、中古物件はかなりの差があります。新築で4000万でも、中古だと2000万なんてこともあるようですよ!



■古い戸建をリフォームしてみよう

住んでいる家が古くなり、最初から築年数のたった戸建の購入を考えているのであれば、リフォームが必要になる場合も。古い家は老朽化が進み耐震性の問題だけでなく、冬の寒さや夏の暑さが厳しかったり、階段が急こう配だったり、住みにくい間取りだったりします。
建て替えたいけどそこまでの費用がない場合や、家族との思い出を残しておきたい方などは、古い戸建をリフォームするのもおすすめです。

リフォームは、耐震性を高めるだけでなく、断熱性能を上げたり、シロアリやゴキブリなどの防虫対策だったりとたくさんのメリットがあります。床下換気扇やカビなど、ぱっと見ではわからない見えない部分のリフォームも大切なので、これから長く住もうと考えているのであれば検討しておきましょう。
ただ、耐震性に関しては、1981年の法改正以前の物件でも、構造的にしっかり建てられたものも少なからずあります。「新耐震基準だからOK」「旧耐震だからNG」と決めつけず、まずは、大きな異常がないかを知るためにも、インスペクション会社などに建物検査をお願いしてみましょう。





築年数が経過した戸建でも、安心して住めるように、工夫をして素敵なマイホームを手に入れてくださいね。見た目や自己判断で、築年数が経過したから、危ない・危なくないを決めつけず、プロに任せたり不動産会社の人と相談したりして、ベストな方法を見つけましょう。参考にしていただけたら幸いです。